ニュースに東京のクリニックにて培養幹細胞治療を受けた患者に重篤な感染が起きた事例が報道されました。当院でも心配の声が聞かれます。今回の事例は自分の自身の幹細胞を培養したものを点滴でもどす治療のことと思われます。細胞培養の過程または、保存期間に細菌が混入したものと推測されます。当院で行っている点滴治療は幹細胞自体を点滴するのではなく、その培養過程で得られた上澄み液を使用するものです。この上清液作成過程での細菌混入についてチェックをうけていますし、保存に関してもフリーズドライとなっており保存管理もそれほど厳密ではありません。過去に幹細胞上清液でも細菌混入した事例の報告がありますが、これも調合したのちの、上清液の長期間の保管によるものと推測しています。当院の上清液は全てフリーズドライとなっており、希釈後は直ちに使用し、分割保管することは行っていません。また、上清液作成過程での細菌混入は多重のチェックをうけています。
2025.03.11